入山2日目 8月9日(火)

新品の耳栓の為か、朝まで熟睡。目が覚めると、もう4時過ぎ。とにかくヤニ切れ状態を解消しなくては!まだ、薄暗い玄関前の屋外で一服ぅー!屋内に灰皿在ったんですけど、誰も吸っていないので屋外で一服。ヘッドランプを点けてもうご出発の人々。荷物を置いて、薬師岳に行ってくるそうです。5時の朝食。今年は行列作らずに頂けました。

朝食 日の出頃 この朝、遭難者。五十嵐さん大忙し
太郎平小屋の出発は、ラジオ体操が済んでからにしたいのだが、遅くなるので、昨年からラジオ体操無しで出発。薬師沢小屋を目指した、太郎平からの道は、日差しがあり、草花は夜露なのか雨なのか解らないんですが、濡れた葉っぱがとっても綺麗。この谷、草花がカラフルで好きなんです。きらきら輝くカラフルなこの光景の中に居たいから、前日、ら登って来て余力があるからと云って、午後に薬師沢まで下る気にならないのです。

第一渡渉地点から第二・三渡渉地点までがお気に入り。
ハクサンイチゲ コイワカガミ IMG_0548.jpg
チングルマ 種 追越していった二人 ゴゼンタチバナ
オタカラコウ IMG_0560.jpg チングルマ 種種
でも、今年はチョットした事件が!第二渡渉地点を過ぎると、数メートルの急登りが在るんです。大岩の乗り越えや、木製梯子(階段)なんですが、ここ、狭くてすれ違え出来ないんです。しかし、周囲は色とりどりの花が咲き乱れ最高に美しい場所。対向人に注意しながら速やかに通過。大岩を越える時、左手で大岩をつかむ。すると、親指付け根あたりから手首にかけて、硬い岩の感触では無い。ナンジャコリャ?●◇▼○△■◎? 冷ャーとして、弾力あって、やわらかい。岩の表面じゃない!
その瞬間、先を行く相棒のレンズが捉えていたのです。
慌てて、手を話す。ナメクジ?つぶれなくて、良かったぁー。でも、左手が黄色に!!直ぐ先のベンチ脇の湧き水で洗うが、黄色はとれず。その後、僕の皮膚はなんら変化無く、黄色もいつの間にか無くなっていました。お騒がせ致しました。
手を洗ったベンチからの薬師沢越しの対岸の山肌(薬師岳)に、まばらに生えた針葉樹の光景も、深山に来た実感を味あわせてくれるお気に入り景色。でも、今年は、黄色くなってしまった左手が可愛そうで、堪能してません。

IMG_0575.jpg IMG_0570.jpg IMG_0571.jpg
IMG_0566.jpg IMG_0577.jpg IMG_0594.jpg
ナメクジ事件の後、トラブルも無くカベッケヶ原到着。途中、樹林帯の中で、道を塞ぐ様にして倒れていた大木(皮がむけ、乗り越える時に滑らないようにナタで傷つけられ、露店で売っているイカの姿焼き状態倒木)は、ついに切り刻まれて丸太ベンチになっていました。カベッケが原で早弁です。2人で三つの弁当持ってますから、1個をここで別けあって、これからの馬鹿な(長ぁーくて、急な)登りに備え、デザートは薬師沢小屋で白桃カンズメって決めてるんです。太郎平小屋にいた、単独女性(勝手に命名:話好きおばさん)も、一緒に下ってきたのですが、彼女はカベッケが原通過。河原で大休止するそうな。
切り株ベンチとなった倒木 カベッケが原からの黒部五郎岳 太郎平小屋のお弁当
薬師沢小屋は、様子がいっぺん。小屋前のテラスが小屋続きのトイレに変身!休むと来ない!でも、玄関で、椅子出してもらって白桃缶詰を頂く。トイレもご自由に!ですって。今朝、小屋で出し切っていないので、さっきから行きたかったんですが、靴脱ぐの面倒なので借りるのを辞退。(どうせ、馬鹿な登りは人が少ないから...、この方が靴脱がなくて良いもん。)

吊橋わたるの、今年で6回目になります。でも、怖かったぁー。続いてある、梯子の下りは、慣れたんでしょうか余裕で、下りながら片手で真下の写真を撮る余裕が出来ました。
今年、黒部川の水は多いのか?梯子下りた所に余裕が無く、何とか水に濡れず、その先の河原へ。河原には、誰もいない。話し好きなおばさん、小屋で昼寝かぁ?
小屋に貼られた案内 大東新道の今年のルート 今年の雲ノ平へのルート
改装なった薬師沢小屋 黒部川 なっど渡っても怖い!!!

今年は、上り口近くが崩落、ルートがチョットだけ変更されてます。
さぁー!これから始まる3時間ひたすら標高400mを、よじ登るだけの道(?)の始まり、始まりぃー。始め少しの間は、土の崩落地。その後、苔むした特大漬物石をよじ登る。どちらも、四つん這いの両手両足フル稼働(4WD&4WSだぁー!)。途中、なるべく休まない様にペースはゆっくり。でも、三回は休んでいると思うんですよね。正確には良く覚えていられ無いほど、必死なんです。毎年、どなたかとは一緒になり、抜きつ抜かれつで、休む回数もお互い牽制し合いながら行くのですが、今年は、誰とも会わず。ひたすら相棒と2人で、交わす言葉も無く頑張りました。道が漬物石をはずれ、左に巻くようになると、今まで見えなかった空が見えてきます。そうなると、先が見えた事に!残り、標高差100m。今年は、木道になってから2人とも進むの難渋。なぜか、足を前に進めても重心移動に時間がかかったんです。去年までは、木道みえたら、スイッスィと進むのが楽になったもんです。木道末端の先にある広場に着いた時は、ふらふらクタクタぁー、呼吸も荒くチョットヤバイかも状態。一人1個の弁当をここでたいらげるのですが、食欲なし。でも、食ぁ なくては!頑張って、食べる。休んでいる最中に下ってゆく人2組。登ってくる人、なし。休憩時間としては十二分、体にとっては、不十分な長さの休憩を終えて、出発。小屋までは、あと1時間。今日は、夕立なさそうな天気。
土の崩落地 4WD&4WSで登坂中
3時間続きます
倒木休憩所
やっと、たどり着いたぁー! 三俣蓮華岳 赤牛岳方面
黒部五郎小舎 カールにガス湧く黒部五郎岳 黒部川俯瞰休憩所から

途中、右肋間が痺れる様に痛く、呼吸がしづらいくなり、黒部川俯瞰休憩所で再び大休止。
雲ノ平山荘到着は、**時。受付のアルバイト嬢が、寝床の割り振りに苦労(2階のカマボコにしようか、1階の蚕だなにしようか、レイアウト図の上でボールペンが行ったり来たり)。結局、カマボコ屋根の下、階段上がって左手前の一番奥。布団1枚に2人割当。
結局、夕食後に再レイアウトで、一人1枚に!カマボコ屋根の下は、2-3組の団体(10人前後)と個人客の布団で埋め尽くされました。荷物は、トイレ前のストーブ点いていない乾燥室へ全員移動。

夕食の写真、また撮るの忘れちゃいました。ここの夕食、去年から鍋なんです。
テーブルに1鍋。後は勝手に自分の器に盛って食べるんです。ぐずぐずしていると具が無く汁だけになってしまうのです。
右隣の団体は、9人で愛知の豊田から来たそうで、太郎-三俣-雲で明日帰るとか、昨日は、予約無しで三俣へ5時半過ぎ。部屋に案内されたのが8時過ぎでブーたれてました。(チョット、常識無いんじゃない?とは云ってませんよ。)
足元の団体は、福岡からで、太郎-三俣-双六-徳沢だそうで、朝の11時に上高地からバスで平湯へ向かい温泉、そのまま名古屋へ。そして飛行機で福岡なんだそうです。彼ら、先週は上高地から槍に登って、キレット越えて奥穂まで歩き、いったん福岡へ帰っての来訪。その間家には2日ぐらいしか居なかったのでは?よく体力・金続きますねぇー。
僕達の予定を聞かれたので、太郎と双六だけ決めて、後は状況次第と伝えると、そうゆう手もあったかぁー、と感心されてしまいました。
でも、年寄り婦人が多く山荘の階段を歩けず尻ずりして下っていました。明日、歩けるのかぁ?
夕食後、夕焼けを見て、就寝。でも、暖かな夕方。10度はあった。
小屋が見えたぁ〜 夕食待ち 日没