2006 夏山 2日目


 やっぱり、28人同室は寝苦しかったのか、午前3時に起きてしまった。本館のトイレへ、玄関は満員、膝を抱えて寝てる人がいる。食堂にも寝てる。もうすぐ明るくなる筈、それまで、満天の星を楽しむ事にする。

4時を過ぎ、夜空が白み始めた頃、別館に戻り開いているスペースを捜し当て体を横にする。うとうとしたようで、気付いて体を起こすと部屋には、相棒が寝ているだけ。揺り起こし、朝食のために、歯ブラシ持って本館へ。食事の後、弁当を引き取り、山渓特大袋をもらい、別館で荷造り。荷造りといっても、日中使わない物を抜き取って山渓特大袋に詰め変えるだけ、身軽になるんです。荷造り終了、さぁー、本館に向け出発。

不用品は連泊者荷物置場へ名札を付けておく。今夜の宿泊予約は、まだ早いからと、断られるのを覚悟で、言ってみる。連泊の受付を快諾。遅くまで歩く気は無のだけれど、宿確保されると、安心して一日がすごせるです。

さて、双六小屋出発です。計画では、行き先を決めていなかった。西鎌散歩か三俣ピストンか?相棒と揉めると思っていたが、両者とも西鎌を散歩する気力がなく、即決、三俣ピストンに決定。昨日の小池新道が厳し過ぎたのか、昨夜の睡眠不足なのか、とにかくアップダウンが激しい西鎌へ行く気迫が薄らいで、今年は行けない黒部川源流に近づきたい気持ちでいたのです。

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08/06 3:50 朝の小屋玄関
出発する人、4時朝食を待つ人

08/06 4:21 日の出前

陽がさし始めた小屋の前光景

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08/06 5:34 朝の双六池

08/06 5:52 昨夜の寝床
28名が!

08/06 5:53 もう、外では出発の人が

08/06 6:23 朝食


 さぁー、出発。 いや、まだです。 食べたばかりなのでケーキは入らないが、MorningCoffeeTimeです。
準備を互いに確認しあい出発して行く人、お湯を沸 かしCoffeeする人、爽やか過ぎる空気の中で、小屋の前でヒト観察タイム。  

さぁ、今度こそ出発です。双六→三俣方向は、今回で二度目。いつもの逆コース。毎年、事故のない様にしっかり休 憩をしてから下る、小屋直前の急下降が、今日の登り始め。20分かけて下っていた登りが15分で完了。やっぱし、朝 は体力あるみたい。 進む先は、双六尾根。巻き道を右に、続いて中道を右に分かち尾根の登りに取り付く。9年前に歩いた時より整備され た感じ、浮石もなく、攀じ登るしぐさもしないで尾根上部に出てしまった。9年前は、途中で行き止まり、少し戻って 前進したんだが、それに上部に出るには、もろい岩石を攀じ登った筈が、土の道が斜面を巻く様に緩やかに尾根の上に 導いてくれた。

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08/06 7:20 出発

08/06 7:44 巻き道分岐 通過

08/06 7:49 中道分岐 通過

08/06 7:56 よじ登り開始地点


 そこからは、今まで見る事が出来なかった笠ヶ岳が、一番好きな形で姿を見せてくれた。 ものすごい開放感。広く、なだらかな尾根、そして青空。風もなくイワヒバリの囀りがあちこちから聞こえる。ここか らは、時間を忘れて空中散歩。登山者も多くいるが、風景の方がおっきくて目立たない。本当に凄い!何処かのテーマ パークのアトラクションに参加している錯覚に陥りそうだ。  広い尾根の奥に双六岳の頂きがある。砂礫の緩やかな傾斜から、岩の積み重ね道に変わって少し登ると、土の双六岳 頂上。  頂上では、黒部川源流の山達が展望に加わり、360度の眺め。視界も良い。最高!沢山の人が、やって来て写真を 撮り合い、出発して行った。ここでも時を忘れて、眺め飽きるまで停滞する。
 出発の時に、視線を感じ振り向くとバナ ナの皮剥きながらこっちを見ている慰安旅行中のご夫婦の奥さんと目が合う。昨日と違って、荷物がコンパクトになっ ていたので気付きませんでした。テントを双六池に残し、身軽になったお二人の予定は、鷲羽岳ピストンとか。旦那は 、行こう、鷲羽まで! 奥さん、行きたきゃ一人でいってらっしゃい。昨日、鏡でお二人の会話覚えてます。鷲羽へ出来たら行きたい旦那は、 装備や服装は山慣れしているが、周囲の山の名前を意外と知りません。会話も普通な人なのに不思議。少し周りの山の 名前をお伝えし、じゃ、お先に!と言って双六岳を出発。

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08/06 8:38:15 よじ登り終了
ココからは、だらだら歩きで双六岳へ

双六尾根をゆく

いわひばり鳴く双六尾根

08/06 9:04 双六岳 到着

双六岳頂上 (上の写真をクリックすると、大きすぎる写真が表示します)

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08/06 9:25 双六岳 出発

08/06 9:53 中道分岐 通過

丸山を下ってくる学生?夏の合宿
   足元注意!!

下ってゆく合宿者


 三俣蓮華目指し、スカイラインを行く。
頂上からは、丸山の登りまでは、たいしたアップダウンもなく、背の低いハイマツの見渡しのきく気持ち良い稜線の道。前回は霧で足元以外何も見えず、 突然、雷鳥親子を蹴飛ばせる距離で発見したのを思いだす。今回は、雷鳥出現なし。
丸山の登りは、傾斜がきつい。 しかし、道の周りには、ハイマツが生え恐怖感は感じない。すれ違った、下りの現代風ワンゲル部員達は、やけに疲れ果てたあしどりだった。ここを越せば、丸山。何処が頂きか定まらないままに、ダラダラと三俣蓮華岳にたどり着く。  広い土の頂上。

 人が集まる二カ所にはそれなりの理由があるんです。丸山側のケルンの周りは、携帯電話が繋がります。 その向こう奥の広場が本当の頂上。岐阜・長野・富山の三県分岐地点、三角点があるが携帯電話はNG。 でも、三角点の奥、頂上広場の端まで行って、覗き込むと黒部川が見えるのです。今年は残雪が多く、雲ノ平との徒渉地点は、雪に覆われていた。 余り減った感じはなかったが、昼弁当にする。
慰安旅行中のご夫婦も到着。彼らは三俣山荘でお昼にするそうだ。 メニューにステーキが在ったとか話し、ラーメンの話しになると奥さんどこにでもあるのがラーメン!っと言ってて顔をしかめる。 よっぽどラーメンがお嫌いみたい。弁当は完食出来ず、残った。僕、残り1/3、相棒、残り2/3。今年は、食がすすまない。
 先に頂きを後にした夫婦を追い掛ける様に、僕らも出発。
 三俣蓮華の鷲羽側への下りは急でもろい岩の道。少しの間だが、慎重にゆっくり下る。降りきった所が数年前に、突然標識が立って命名された三俣峠。

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08/06 11:02 三俣蓮華岳 到着

08/06 11:22 昼弁当も
 写真より少し食べて残す

08/06 11:36 三俣蓮華岳 出発

08/06 11:53 急降下終了


三俣のカール底で大休止。なんか歩くのが嫌になる位疲れて、座り込んで大休止。カールには、消滅間近の雪渓がビッシリで、去年のコバイケイソウ大群落は皆無。雪解け水で顔頭を洗い、頑張って元気を作り出す。 ドッコイショ登りも無事通過。岩の休憩所と小屋手前の急坂の前でで休み、無事帰還。  小屋の混雑はまだ始まっていなかったが、その日は結局大混雑にはならなかった。

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08/06 11:58 三俣峠 出発

08/06 12:23 カールの底 到着
 ヘトヘト 休み!

08/06 12:37 カールの底 出発

08/06 13:29 どっこいしょ登り 開始

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08/06 13:34 どっこいしょ登り 終了

08/06 13:5 途中の休憩(役5分)
通過者もつられて休憩

08/06 14:22 小屋への急下降前休憩

08/06 14:31 急下降 開始

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←この部屋の窓脇、2人分を1人に割り当てられました。 とっても贅沢。布団に横になって、鷲羽が眺められるんです。布団も幅広で、ゆったり。 お名前分からないのですが、87年からいらっしゃる、定年を過ぎたと言っていた、当日の部屋割りさん。有難う。ゆっくり、休めました。でも、この日も"双六小屋別館"に入ってゆく人在りでした。

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08/06 14:50 双六小屋 到着

その日の部屋からの眺め

急下降坂を下って、到着直後の若者(ムービー)

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08/06 15:46 丸山ですれ違った学生?到着

08/06 17:22 小屋の受付

08/06 17:23 玄関の壁

08/06 17:45 2回目夕食

 二回目の食事を待っていると、一回目の食事だった、慰安旅行中の旦那に声かけられた。先月の三連休には南アルプスに居たそうで、大雨で大変だったらしい。
北アルプスはあまり来ないらしいが、南は良く知っているらしい。やっぱり、ダンディーな山男だったんですね。
彼らは夕食だけ小屋で食べて、テント泊。こうゆう山行きも、食事の準備しなくて、ゆったりと横になれて、良いかも。
ご夫婦とは、この後、会うことがありませんでした。(翌日は、スケジュールは同じなので、先を歩いて下ったんでしょう)