2008 11月 尾瀬沼
戸倉→大清水の林道脇 |
ここ数年、最後の山登りは燕山荘だったんです。ところが、どう間違ったのか今年は11月の尾瀬に行ってしまった。 以前は、11/3の連休まで営業の長蔵小屋に泊まって、尾瀬ヶ原の橋が外され無いうちに鳩待峠に出るのが恒例だったんです。 今年は9月に燧ケ岳に登り、物凄く達成感をもらったので再挑戦です。 しかし、天候が気がかりだったんですがねぇー。だって、もう冬です。寒さだけを気にしていました。 寒いと、木道が凍る事と、冬だと日中の時間が短くなるなんて、理屈じゃ分かっていても今回は燧ケ岳登頂からもらえる達成感欲しさに、全部忘れていました。 11/1は寒気の張出しで尾瀬沼は午前中まで雪だったみたい。(便利です、インターネット。行きの関越道のSAで携帯で確認) 歩き出す頃には、止んでるさっ!午後になれば気温も上がり心配ないさっ! 予定より1時間遅れての大清水(登山口)出発でした。 |
Closeした一之瀬休憩所まで、追い越されること無く、下山してくる人も一人だけと珍しかったんです。休憩所で一服していると下山してきた人、二人。疲れきって切り株ベンチに座り込み無口。 なんか変な雰囲気の歩き始めの尾瀬だ!その先、岩清水で小雨が降りだし、雨具上下を着込んで、ほっとする。?何故、ほっとするか? 自分じゃ気付きませんでしたが、寒かったんだぁー。雨具で下半身が温まって、ほっとしたんだと気付き、鈍感な自分にあきれてしまいましたよ。峠少し手前から木道の上に雪が現れ、スリップ注意でゆっくり歩行。峠では標識が建替えられていました。 国立公園:尾瀬なんだぁー!(一ヶ月前までは、日光国立公園 尾瀬) 峠から沼迄の下り、急傾斜の木道下りです。普段でも、樹林帯の中で濡れ気味の木道で、スリップ注意なんです。今回は、雪が踏み固められて出来た氷が薄くビッシリこびり着いた木道の下り。残雪期にスリップして頭を打ちヘリコプターで運ばれた人の事を思い出しながら、下りましたよ。でもね、すっころび名人の相棒は、頭打ちじゃなく尻打ちを2回もしてすっころんでいました。 峠からの下り、木々の間から見えた真っ白の燧は、今まで見たことが無い白い燧ヶ岳、感動ものだったなぁー。 |
落葉完了まじかのカラマツ | 雪、出現 |
春先と違って雪に覆われていないだけに、本当に歩き難い下りで疲れた。 沼に出て、あと小屋までは水平だからと安堵したのは、三平下の広場辺りだけでした。 もう夕方の4時、気温がさがり始めていたんです。沼の湖畔に沿った道、今までほぼ水平と思っていたんですよ、しかし、今回始めて結構アップダウンがある事を認識しちゃいました。木道の表面がカチンカチンに凍っていて、踏み出す一歩が必ずツルンとなるんです。進めねぇー、どうしよう状況に陥ってました。苦労して下った三平の下りの方がましでした。 恐怖とやって来た事の後悔とスリップとを相手に闘い続けちゃいました。ちょっぴり大げさかなぁー。 長蔵小屋に着いたのは、4時半頃だったような気がしてます。小屋の前でビジターセンターの二人に質問されちゃいました、「木道、どうでしたか?」。一言、当然「恐怖です」、二人は尋常ではない状態を予知して確認をしたみたい。この二人のリアクションで、この日出会った下山してくる人皆が、異常に疲れ果て緊張した表情が理解出来た。朝は、とんでもない寒さだったんだ。 |
到着が遅かったためか小屋の玄関には誰も居なかったが、直ぐに奥からいつもの受付係が出てきて、○×さんですね、名前覚えられるー。嬉しいね。 夕食は5時、寒いけど風呂入るかぁーと思って風呂場を偵察。暗く入れそうに無い。本日休止の貼り出しが受付にあったらしい。部屋に戻って相棒に伝えると、温かこたつに入った奴は貼り紙を見て知っていた。続いて、明日の予定を協議。晴れそうなので、追加で宿泊を申し込んじゃいました。今回は、予約の時に連泊を申し込んでいなかったんです。始めから連泊決めて、天気が荒れたら、なか日が暇すぎです。 燧ヶ岳に明日登ります、決定。 夕食の後、談話室でチョコレートケーキ&コーヒー飲んで、床につきました。 この晩は冷えたー。昔の中ノ湯、去年の燕山荘に次ぐ、体験史上3番目の寒さだったです。厨房の階上だから激寒は無いとふんでいたんですが、裏切られました。下は布団に敷き毛布、上は毛布2枚に掛け布団。当然、厚手靴下を履き、毛糸の帽子を被って、4枚着て寝てましたが、ダメです。顔が寒くて!仕方ないので布団の向きを180度ローテーションし、窓とは反対側を頭にして寝たんです。でも、寒かったぁー。時々、枕元にあった、温かコタツも活用して寒さと一晩格闘したんです。 |
尾瀬沼と燧ケ岳 |
耳栓していた事と部屋が一番奥だったので、周りの物音が聞こえず、寝過ごしてしまった。起きたのは、朝食10分前だったような記憶。慌て部屋を出て食堂へ、そして談話室でチョコレートケーキ&コーヒー。 出発準備が出来上がったのが8時ごろ。ちょっと遅い。 でもね、早くは出る気がしない寒さだったんです。木道、凍っているしぃーです。 小屋の玄関で、ラッキーにも滑り止めをGETしちゃいました。木道を傷めるからアイゼン持って来なかったんです。滑り止めがあること知っていたら、もっと早くに出発したのになぁー。なんちゃって。 |
寒いけど、空気が澄んで木々が白く薄化粧。綺麗だなぁー。滑らぬ様に慎重に沼尻を目指して、急ぎました。昨日の木道ほどは凍っていなかったんですが、意外と時間が掛かってしまいました。 沼尻に着いて、この先のコース時間を計算すると、小屋戻りが前回と同じに歩けて、ギリギリ4時半。行くか止めるか、悩むところです。人が多く、5時過ぎても明るかった前回とは違う。それに少ないが雪がある。寒いと体が硬く機敏に動かないのだが、相棒は、止める気が無いみたい。 しょうがない、まぁ行けるとこまで行ってみっかぁー、で沼尻を出発。 うっすら積もった雪には、先行して行った人が残した足跡が、始めは沢山あった。しかし、本格的急傾斜手前ありまでくると、殆ど無いんです。足跡はあるんだけど1人か2人。不安一杯です。岩の上に積もった雪は、陽射しで溶け始めあちこちに水溜まりが、本当に嫌気が出てきたころ、神様が僕の見方をして下さいました。 相棒の滑り止めが靴から外れかけているのを見つけたのです。同時に僕の右の滑り止めがなくなっていたのです。滑り止めが無くてもなんとかなりそうだったが、ここまで1時間、登りの残りは2/3、歩くスピードが前回より遅い、帰還時間が遅すぎ!!!。 やっと登るの中止です。標高1825mこれ多分正確です、だってGPS値だから。 あとは、沼尻まで下って沼の南側をゆっくり歩いて、三平下で寒い中長めの休憩。すかり陽射しは無くなって、流れる雲が燧の頂きに衝突してました。2時過ぎに小屋へ早め到着です。温か談話室でチョコレートケーキ&コースです。 |
その晩の宿泊客は、昨夜見かけた人が多かったです。食堂での観察結果です。皆さん連泊だったんですね。 でも、夏場のハイな雰囲気じゃないです。皆さん、落ち着いていつ、ツウの集団って感じ。 今回は癖になってます、食後はチョコレートケーキ&コースです。 前夜よりは楽な寒さの晩でしたが、やっぱ激寒。翌朝寝坊しないように、耳栓無しで寝ました。 |
耳栓しなかったお陰で朝は5時過ぎに目覚めたが布団から出られなかたった。以前なら、ありったけ着込んで、小屋の裏手で撮影したんですが、冬囲いがされた室内からは外の様子が判らず着込む気がしなかったんです。 6時の朝食後は、今回お決まりチョコレートケーキ&コーヒー。の筈。 夕べ、新たに丸いのを出していたのに、全部売り切れているんです。仕方ないから、コーヒーだけ。でもね、今回の売店係さんは、コーヒーを入れるの上手い。小屋閉め直前で豆も新しいわけ無いのに、4回共に旨かったです。お上手、パチパチパチィー。 さぁー下山だ、支度をして部屋を出る。社長が箒を持って他の部屋掃除を始めました。靴を履きながら、小屋番さんと、少しだけお話し。彼は、数年前から認識出来ていました、今年は一輪草や燧ヶ岳の話しなどをしていただき、大変お世話になりした。今日は最終日、小屋閉めの後は皆さんバラバラの生活になるんですね。社長の箒姿を思いだし、もう少し話していたかったんですが、迷惑かける前に、早々に出発しました。当然、足には昨日GETした滑り止め装着していました。 昨日よりは凍っていないみたいでしたが、三平峠先まで滑り止めは着けたまま歩き続けました。寒さも、スリップの危険も和らいでいたのすが、歩行速度は上がらず大清水の駐車所着が、前回よりも1時間近く遅くなってしまっていました。 |
遅くなっていたので、関越の三連休帰京渋滞を恐れて、花咲温泉は無し。そのまま、帰ってきました。 寒いと歩く速度は遅くなるんですかねぇー?初めて自覚しました。燧の登りも時間切れ、下山も時間切れ、やっぱり寒かったから? そんな訳で、今回は惨敗の尾瀬行きでした。来年、リベンジです。 |